MONDO(モンド)映画アートポスターレビュー | Matt Taylor作『キャプテン・マーベル』レギュラー

映画アートポスターレビュー
『キャプテン・マーベル』Captain Marvel Poster by Matt Taylor 24″x36″ screen print. Edition of 1,725. Printed by D&L Screenprinting.

ブログにレビューを書くの4年ぶり……(笑)。
ちなみに前回のレビューは『キル・ビル Vol.1』でした。

ツイッターやインスタグラムのラクさに慣れてしまい、本丸がほったらかしになっておりました。
まぁ、当時は映画とアートポスターやおもちゃが生活の中心だったこともあり、ブログ書くのも苦じゃなかったのですが、ここ数年は生活の変化があり、お手軽なSNSでレビューを済ませていたわけです。

……と、身の上話は置いといて、今後はブログをきちんと書いて、アートポスターの魅力を伝えて行きたいなぁと思う次第です。
とはいえ、個人的にはアートポスターを買う枚数が減っており、その原因の一つがMCUだらけのリリースラッシュです。これについては思うところを書きたいのですが、それはまたの機会に。

では、久しぶりのレビューと行きましょう。
今回紹介するのは2週間前にMONDO(モンド)から到着したMatt Taylor氏による『キャプテン・マーベル』レギュラーです。

『キャプテン・マーベル』Captain Marvel
Matt Taylor
24″x36″ screen print. Edition of 1,725.
Printed by D&L Screenprinting.

赤、青、ゴールドのキャプテン・マーベルカラーで描かれた、ゴージャスなポスターです。ゴールドのマーベルスタジオのロゴ、初めて見ました。
何重にも描かれた円の中、キャロルから放出されるエネルギーが版面を埋め尽くしているのですが、円をモチーフに使うことで、迫力の中にも柔らかさを感じさせます。
この辺りのバランスはMatt Taylor氏ならではですね。

今更書くのもヤボですが、同氏はマーベルのオフィシャルイラストレーター。
ビビッドな配色と大胆かつ繊細な筆致の作品を多く発表しています。
日本のホットトイズのイベントでも使用されたMCUキャラクターのイラストは同氏によるもので、『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』の公開時に発売されたMONDOのアートマガジンの表紙にも使われています。

レビューに戻りましょう。
このアートポスターをさらに印象的にしているのは、クレジットのデザインです。
円モチーフのグラフィックに合わせ、クレジットも円形に配置されています。
ゴールドの文字は青で縁取られており、版面右側では文字が浮き出たような効果が出ています。

鮮やかな赤、青、黄色の上に散らされた白。
スクリーンプリントですが手書きにも思える緻密さがあります。

コスチュームは細かい書き込みではなく、陰影やインクの重なりから生れるグラデーションで立体感を出しています。

このアートポスターは黄色の用紙にプリントされています。
地に黄色を持ってくることで、インクの量を抑えているわけですね。
ただ、アクセントで明るめの黄色いインクも使われています。

映画『キャプテン・マーベル』のアートポスターは、プロモーションの一環としていくつかリリースされていますが、宙に浮いたキャロルと地球が描かれているものばかりです。
これはマーベルから提供された素材や、提示されている方向性に原因があるのだと思います。
(喜んで買っている人もいるので間違っているとは思いませんが、個人的には退屈に感じます)
その中では方向性は同じでも、他のポスターとは異なるアプローチで作られたこのポスターはとてもユニークに感じました。

このポスターにはバリアント版もありますが、残念ながらリリース時の混乱で購入することが出来ませんでした。
蓄光インクでの発光が魅力的ですが、映画本編を観るとレギュラー版のカラーリングがキャプテン・マーベルとしての決定版なので、バリアント版を追うのはやめておきたいと思います。

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