アートポスター発売情報■Tyler Stout氏の新作は映画『ハロウィン(1978)』!

映画アートポスター情報

はい、アートポスター集めている人ならみんな大好きな、Tyler Stout氏の新作が発表になりました。
今回のモチーフはジョン・カーペンター監督によるホラー映画の名作『ハロウィン』。
レギュラーは受注生産です!

24時間限定受注生産の『ハロウィン』レギュラー

<情報元>
Exclusive: John Carpenter ‘Halloween’ Poster by Tyler Stout and Grey Matter Art

『ハロウィン』レギュラー
Halloween Regular
by Tyler Stout
24″x36″ , 4色印刷

受注生産
6月頃発送(送料US$29)
US$50
Grey Matter Artにて、日本時間16日午前2時~17日午後0時59分まで受付

450部限定、ゴールドインクを使用したバリアント

『ハロウィン』、バリアント
Halloween Variant
by Tyler Stout

24″x36″ , 4色印刷
450枚
6月頃発送(送料US$29)
US$110
Grey Matter Artにて、日本時間16日リリース(時刻未定)

色数は少ないものの、いつもながらの一見豪快に見えるのに、緻密な組み立てのデザインがいいですねぇ。
レギュラーのオレンジと黒の組み合わせには溜息が出ます……。
ゴールドメタリックをあしらったバリアントは、より硬質な印象でこちらも素晴らしいですね。

レギュラーについては受注生産なので安心できますが、バリアントは現地16日の営業時間中にドロップするとのこと。
前日、Babymetalのライブなんですが、どうしたら良いでしょうか……(完徹)。
Tyler Stout氏の新作リリースはお祭りなので、参加するしかないですね。
今から胃がキリキリしてます(笑)

Tyler Stout氏、久々のロングインタビュー動画とまとめ

『ハロウィン』のリリースに際して、ギークサイト・COLLIDERがTyler Stout氏にロングインタビューを行いました。
57分に及ぶインタビューはコチラ。

以下、インタビューの内容の抜粋したものです。
意訳でまとめております。
細かいニュアンスが違っている場合があるので、違和感感じた方は動画でご確認ください。

『ニューヨーク1997』のアートポスターを制作したいと願っている。

・キャリア初期はコンサートポスターのようなものが多かった。
締め切りがタイトだが、それが創作の原動力になっていた。

・延期になっている『マッドマックス 怒りのデスロード』の上映イベント(ニューヨーク)、
それに伴うアートポスターのプロジェクトは継続中。
※作業は終わっている様子。

・MONDOの『スターウォーズ』は1作につき1ヶ月程度かかっている。
通常の締め切りは数週間。

『スターウォーズ 3部作』レギュラー
STAR WARS TRILOGY Regular
by Tyler Stout

・これまでの最速の仕事はMONDOの『アイアンマン2』。
1週間で制作した。

『アイアンマン2』レギュラー
Ironman II Regular
by Tyler Stout

・印刷の最短記録は『AKIRA』。
木曜日の上映会のためにその週の頭に1日で印刷している。
※会話上では週末の上映会と話していますが、『AKIRA』の上映会は2011年4月11日(木)。

『アキラ』レギュラー
AKIRA Regular
by Tyler Stout

・MONDOの『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は権利上の問題が起きたため、
承認まで1年かかっている。
フリーランスの立場としては青天の霹靂。
ステッカーセールなど別のプロジェクトが必要だった。
※今作以降、MONDOと仕事していない原因がこれだったりして……。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』レギュラー
Civil War / Captain America Regular
by Tyler Stout

・(オリジナルアートについて)
いくつか手放したものがあるが、オリジナルを売るのは好きではない。
今後、これまでの作品を本にまとめるかもしれない

・(NFTについて)
大金は稼げそうだが、まだ様子見。
検討すべきことがクリアになれば参入するかも。

・(『ハロウィン』アートポスターについて)
gray matter artが権利を入手しているのを知っており、昨年のハロウィンシーズンにリリースの可能性があったが実現せず。
ようやくリリースにこぎ着けた。

・基本的に自身のアートポスターで好きなのはいつもレギュラー版。
印刷枚数が多く、それがモチベーションになっている部分も。
メタリックインクを使って大量に印刷するのもいいが、手頃な価格にはならない。

・バリアントは気に入ったもの(レギュラー)のバリエーション。
金と銀とグレーを並べることが出来、それらはとても相性がいい。
でも、バリアントにこだわりはない。お気に入りのひとつ。

・時間をかけて好みが変化する場合もある。
MONDOの『アベンジャーズ』はバリアントの方が今ではお気に入り。
レギュラーは色数が多く感じる。
でも、その時のベスト。

『アベンジャーズ』レギュラー
Avengers Regular
by Tyler Stout
『アベンジャーズ』バリアント
Avengers Variant
by Tyler Stout

・将来的には多くの人が入手できるように(オフィシャルサイトで)受注生産を増やしたいが、
パートナーとコントロールできる範囲で作りたい。
今年は2回やるかも。

・(過去のアートポスターの復刻について)
古いポスターから要素を取り出して、ステッカーにすることはあるが、
ポスターを復刻することはできない。
限定の商品として購入したユーザー全てに再販の許可を得るべきだと思う。
再販はポスターの収集性を下げるようなもの。
お金を払った人たちがいることを尊重しなくては。
権利の問題もある。確認するだけでも大変な作業になるのでは。

・(メタルポスターが最近作られなくなったことについて)
コストがかかることに加え、スクリーン印刷の範疇を超えており、標識を作ることに近い。

インクも全く異なるものを使用するが、とても有害。
防毒マスクをつけて作業し、その間は他の印刷が出来ない。
制作上の問題がいくつもある。

※2011~2017年頃まで他のアーチストでも見かけたメタルバリアント(アルミ板に印刷したもの)を最近見ない理由がここで判明。

『ドライヴ』メタルバリアント
Drive / Cityscape Metal Variant
by Tyler Stout
『ドライヴ』メタルバリアント
Drive / Portrait Metal Variant
by Tyler Stout

・所有する古いポスターを必要に応じて売ることもあるが、
新しいものを作ることと、それによってお金を稼ぐことのバランスを取るようにしている。

・フランク・ロイド・ライトの『落水荘』は完成したが、未発表で終わった。

・途中でプロジェクトが凍結され、未発表となった作品は20点ないくらい。

・MONDOと『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』を創る準備をしていたが、
一夜にしてディズニーから覆された。

・昨年末行ったスニーカー販売はとてもエキサイティングだったが、たくさんのお金が出て行った。
今後展開があるとすれば、他の会社と提携する方がいいと思う。

・マーベルと仕事は素晴らしいが、やりとりが煩雑……。

・生活のため、そして楽しむためにやっているということを理解してもらいたい。
そして、人々が楽しんでくれることを願っている。

この他にも、最近興味を持っているレーザー加工による木を使った作品や、インクの経年変化で印刷物がヨレて波うつ可能性の危惧、SNSとの距離感など興味深い話が多数ありました。

アート業界での自らの影響力を重々承知しているようで、権利元への配慮や安易にNFTに向かわない姿勢はさすがですね。
ファンとしては作品買って応援するしかないでしょう。
バリアント買えますように……。

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